2011年2月5日土曜日

音ネタをSSDに置くことでどれだけ高速化できるか

今回システムをSSDにしましたが、あらゆることが高速でとても快適です。
特にCubaseを起動させながら、ブラウザやメールソフトなどを次々に起動させてもストレスなく、
ササッと立ち上がるのは何とも爽快です。

しかし、音楽制作者にとって最大のメリットはやはり大容量の音ネタに使うことです。

まず第一弾としてSpectrasonicsのOmnisphere、Trilian、StylusRMXをSSDに移しました。
SSDはIntel X25-M 120GB。値段がいま2万円を切るくらいで、速さと信頼性など、
バランスの取れた製品だと思います。
速さではCrucial Real SSD C300が現状最速のようですが、今回はIntelで行きます。

当初お手軽に増設できることからeSATA+2.5インチHDDケースという構成で考えていました。
しかし、eSATAは残念ながら3.0Gbpsと書かれていても、その値は出ないことが分かりました。
ボード次第かもしれませんが、僕が使っているセンチュリー「ポートを増やしタイ」シリーズの
eSATAでは3.0Gbpsと謳われているものの、ベンチマークでは120MB/sくらいしか
出ませんでした。これでは折角のSSDのメリットがありません。
現在内蔵で積んでいるHitachiの7200rpm 2TBでもそれ以上の速度が出ていますから。
まあ静音化にはなりますけれどね。

というわけで、予定を変更して、内蔵ポートに搭載することにしました。
結果260MB/sくらいのシーケンシャルリードとなりました。


 では、実際どのくらい速くなったかを
 簡単に検証してみます。
 Omnisphereの比較的軽いパッチなどは
 瞬時にロードしてしまえて、
 具体的なロード時間を測るのは困難です。
 そこで、激重のTrilianのパッチで、
 ロード時間を測ってみたいと思います。
 計測はiPhoneのストップウォッチを使って、
 パッチ名をクリックした瞬間から計測開始、
 完全にロードが終わったら計測終了とします。
 プリロードメモリーサイズの設定はHDD/SSDとも
 同じで、起動後初めてパッチをロードした時、
 つまり前に読んだサンプルがRAMに残っていない
 状態で測定しました。
 プリロードメモリーサイズは11時くらいの位置でした。
 (左の画像参照)


なお、こういうのはベンチマークと同じで何回か計測してその平均値を出すべきですが、
時間が掛かってしまいますので、1回だけ測った値であることをお断りしておきます。
厳密な検証が目的ではないですので。

●HDD(2TB,7200rpm) ※ライブラリーの移動前に計測 
Trilian AC2 True Staccato(以下AC2)     2374.3MB  39.2
Clean Fender True Staccato(以下Fender) 1183.3MB  28.9
StudioBassAll TrueStaccato(以下SB All)  1176.9MB  34.1

ほぼ同じ容量のCleanFenderとStudioBassに差があるのは、
HDDの記録場所によるものかもしれません(CleanFenderの方が少し外周なのかも)
あるいは、たまたまそうなったという誤差の範囲。
あるいは、容量はほぼ同じでもStudioBassの方がファイル数が多いのかもしれません。

●SSD(Intel X25-M 120GB)
AC2   11.4秒          
Fender 12.7秒        
SB All  12.7秒    

かなり速くなりました。


参考までにメモリー関係の3つのツマミをすべて最小値にした場合の計測結果です。
AC2       10.9
Fender    8.4
SB All    11.4

3つとも9時に設定した場合。 
AC2       11.5
Fender     8.3
SB All    11.2

なぜかプリロード最小よりも早いパッチがありますね。
この辺が1回しか測っていないというアバウトな検証結果ならではですが、
そんなに大きな差はないという印象です。体感的にもそう思いました。

ちなみにOmnisphereの場合、以前ここの値を小さくし過ぎると、
書き出しの際に音飛びを起こしたことがあります。もちろんHDDの時です。
で、12時手前くらいの位置で解決したので、以後Omnisphereはその位置で使っていました。

今回SSDということで最小値で行くか、とも思いましたが、
それによって格段に速くなるわけでもないので、
とりあえず9時ぐらいに設定しておいて、
問題があれば増やすという感じで行こうかと思っています。

なお、Omnisphereの方が経験上Trilianよりも少し多くしておく方がよいと思います。

このようにSSDはやはり相当なメリットがあります。
ただ、eSATA+裸族などの多段ケースで8台増設、なんて目論見は
もろくも崩れ去ってしまいました。


次回はシステムをSSDにするにあたって、僕が注意したことを書きたいと思います。

2 件のコメント:

  1. はじめまして。cubaseの不具合らしきものに出くわしてネットを徘徊している中、こちらにたどりつきました。
    ちょうど当方も、昨夜PCを新調し、win7-64bit,cubase552,音ネタSSDという環境を手に入れたところで、その安定度と爆速に感動しているところで、タイムリーなテーマに出会えてうれしく思っています。マシンの性能とは関係ありませんが、インストールしたMIDIデバイスが、毎回クリアされてしまう不具合?があって、現在原因を究明中です。
    また次なる記事を楽しみにしております。

    返信削除
  2. コメントありがとうございます。
    SSDはほんといいですね~。
    6.0Gbpsの内蔵ポートがあと2つ残っているので、
    タイミングを見計らって増設したいと思っています。
    というのは、いまCrucialとIntelの新型(より大容量で速い)が噂されていますからね。
    MIDIデバイスの件はちょっと思い当たることがなくて、
    ご回答を差し上げられなく残念です。

    返信削除